SDGs対応の事務用品おすすめ商品8選!自社にあわせた選び方も基本から解説

SDGs(持続可能な開発目標)に配慮した事務用品を活用することで、環境負荷の低減や資源循環の促進などの直接的な効果が期待できるだけでなく、企業の社会的信頼性向上や従業員の意識改革にもつながります。
この記事では、企業担当者の方に向けて、再生素材や第三者認証を備えたSDGs対応のおすすめ事務用品を紹介しつつ、選定ポイントも解説します。
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1.SDGs対応の事務用品・文房具おすすめ一覧
(1)レトロバンク スプラウトペンシル

「レトロバンク スプラウトペンシル」は、使い終えた鉛筆の後端に埋め込まれた種を土に植えることで、ハーブや花を育てられるサステナブル文具です。
削りかすを出して消耗しきるだけの従来の鉛筆とは異なり、使用後に育てる工程を加えることで、廃棄を価値ある体験へと転換します。
教育現場や企業の環境研修、SDGs施策のノベルティとしても活用されており、文具の利用を通じて資源循環の意識を高められます。
| SDGs関連の認証 | 森林認証 |
| 特徴 | 使い切った後に植えて植物を育てられる鉛筆 |
| 価格帯 | 490円(税込) ※(2025年月時点Amazon情報) |
| 製造メーカー | レトロバンク |
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(2)ポスト・イット 再生紙付箋

「ポスト・イット 再生紙付箋」は、紙の約75%に再生紙を使用し、水性粘着剤を採用した環境配慮型の付箋です。
石油由来の有機溶剤の使用を減らすことで、環境負荷の低減のほか、二酸化炭素の排出を抑制する効果も期待できます。
再生素材を用いながらも、高い粘着力と剥がしやすさといった利便性が担保されており、コンスタントに付箋を利用する場合にも便利です。
| SDGs関連の認証 | エコマーク認証 |
| 特徴 | 再生紙約75%+水性粘着剤を使用した環境配慮型付箋 |
| 価格帯 | 1,655円(税込) ※(2025年月時点Amazon情報) |
| 製造メーカー | スリーエム(3M) |
(3)三菱鉛筆 ジェットストリーム0.7mm 海洋プラスチック

「ジェットストリーム 0.7mm 海洋プラスチック」は、海洋プラスチックを再生利用し、ペン軸に採用した環境配慮型のボールペンです。
海洋プラスチックは海に流出したプラスチックごみであり、自然に分解されにくく、海洋生物などへの悪影響が懸念されています。
本商品は海洋プラスチックごみを再生利用した製品として文具で初めて認定を受けており、文具選びで環境配慮を実践することが可能です。
さらに、ジェットストリームシリーズならではの滑らかな筆記感と速乾性を備えています。
| SDGs関連の認証 | エコマーク認証 |
| 特徴 | 海洋プラ再生素材+植物由来インク/滑らかな書き心地と速乾性 |
| 価格帯 | 242円(税込) ※(2025年月時点公式サイト情報) |
| 製造メーカー | 三菱鉛筆 |
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(4)山櫻 名刺4号 バナナペーパー

「名刺4号 バナナペーパー」は、バナナの茎から採取した繊維を主原料にしたサステナブルな名刺用紙です。
収穫後に廃棄されるはずのバナナ茎をアップサイクルすることで、森林資源の利用を抑えつつ廃棄物削減にもつながります。
バナナ繊維はザンビアのコミュニティ支援につながるフェアトレード原料で、紙の質感は自然素材特有の風合いと優しい色味が特徴です。
| SDGs関連の認証 | FSC 森林認証 |
| 特徴 | ザンビア産オーガニックバナナ茎繊維20%配合のアップサイクル紙 |
| 価格帯 | 1,958円(税込) ※(2025年月時点Amazon情報) |
| 製造メーカー | 山櫻 |
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(5)コクヨ 再生PET使用クリアケース

「コクヨ 再生PET使用クリアケース」は、使用済みペットボトルを再資源化した再生PET素材を採用した書類収納ケースです。
高い透明性と耐久性を備え、日常的な書類整理から掲示物の保護まで幅広いシーンで活用できます。
繰り返し使える仕様のため、使い捨てファイルの利用を減らし、プラスチック廃棄物削減に貢献します。
| SDGs関連の認証 | エコマーク認証 |
| 特徴 | 2つの穴付きで掲示利用も可能で、再生PET素材を使用 |
| 価格帯 | 186円(税込) ※(2025年月時点モノタロウ情報) |
| 製造メーカー | コクヨ(KOKUYO) |
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(6)日本理化製紙 リカテープ

「リカテープ」は、紙を基材とし、澱粉糊(でんぷんのり)を使用した環境配慮型ガムテープです。
製造過程で発生する副産物を素材として活用しており、本来廃棄される資源を再利用することで、製造段階における廃棄物削減と資源循環に貢献しています。
貼付後は段ボールに密着しやすく、はがすと紙が破れて開封跡が残るため、セキュリティ面も優れています。
| SDGs関連の認証 | バイオマスマーク |
| 特徴 | クラフト紙と澱粉糊を使用し、リサイクルを阻害しにくい設計 |
| 価格帯 | 19,756円(税込) ※(2025年月時点Amazon情報) |
| 製造メーカー | 日本理化製紙 |
(7)ニチバン セロテープ

「ニチバン セロテープ」は、再生PETフィルムと植物由来バイオマス素材を使用した環境配慮型のテープです。
化石資源への依存を低減し、CO₂排出削減に寄与する設計のため、日常的に使用する消耗品の中でもサステナブルな選択肢として適しています。
透明性や粘着力、適度なしなやかさなど、一般的な使用シーンで求められる機能性を備えている点も強みです。
| SDGs関連の認証 | バイオマスマーク |
| 特徴 | 再生PETおよび植物由来樹脂を使用した環境配慮型テープ |
| 価格帯 | 1,036円(税込) ※(2025年月時点Amazon情報) |
| 製造メーカー | ニチバン |
(8)コクヨ マウスパッド 再生PPタイプ

「コクヨ マウスパッド 再生PPタイプ」は、使用済みプラスチックを再生したポリプロピレン(PP)素材を採用したエコ仕様のマウスパッドです。
バージン材の使用を抑えることで、製造過程における環境負荷の低減に寄与します。
表面には細かなエンボス加工が施されており、滑りすぎないほどよい摩擦感とスムーズな操作性を実現しています。
| SDGs関連の認証 | グリーン購入法に適合 |
| 特徴 | エンボス加工で滑らかに操作でき、裏面の滑り止めでズレにくい |
| 価格帯 | 591円(税込) ※(2025年月時点Amazon情報) |
| 製造メーカー | コクヨ |
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2.SDGs対応の事務用品・文房具の選び方

SDGs対応の事務用品を選ぶ際は、「環境に良さそう」という印象だけで判断せず、客観的な基準で評価された製品かどうかを確認することが重要です。
ここでは、SDGs対応の事務用品と文房具の選び方を解説します。
(1)認証マーク・第三者評価を確認する
第三者認証は、原材料調達から製造、使用、廃棄までの環境配慮を客観的に評価した指標です。企業のサプライチェーン管理やESG開示、グリーン購入法対応にも活用できます。
事務用品は、紙なら森林資源、文具なら再生材率や廃棄負荷など、製品ごとに評価ポイントが異なるため、用途に合わせて認証基準を確認することが重要です。
| 認証名 | 主な評価内容 | 該当例 |
| FSC®森林認証 | 適切に管理された森林からの原料調達 | コピー用紙、封筒 |
| エコマーク | 製品ライフサイクル全体の環境配慮 | 文具、事務用品 |
| プラスチック・スマート | 再生材利用・プラスチック削減 | ペン、ファイル |
| GPN掲載商品 | グリーン購入法適合・環境情報開示 | オフィス用品全般 |
パッケージや公式サイトで認証ロゴを確認し、曖昧な表現の「環境配慮」をそのまま受け取らず、客観性のある製品を選ぶことが必要です。
(2)再生素材・バイオ素材の使用率で選ぶ
再生紙や再生プラスチック、植物由来のバイオマス素材を使用した文具は、資源循環と廃棄物削減に直接貢献します。
ただし再生材の使用率は、製品によって大きく異なります。
パッケージや商品説明に記載された比率を確認し、可能な限り高い製品を選ぶことで環境配慮に大きく貢献できます。
| 素材 | 特徴 | 主な製品例 |
| 再生紙 | 古紙の再利用 | コピー用紙、封筒、ノート |
| 再生プラスチック | 使用済み樹脂を再加工 | クリアファイル、ボールペン |
| バイオマス素材 | 植物などの有機物 | 文具、梱包材、ラベル |
バイオマス素材の原料には、木材パルプや竹などの植物由来の有機資源が使用されます。
化石資源依存の低減やCO₂排出削減にも寄与し、カーボンフットプリント対策としても活用できます。
(3)製造工程・企業の環境配慮姿勢を確認する
製造段階での環境配慮では、省エネルギー設備の導入や製造時のCO₂排出削減、水資源の循環利用、有害化学物質管理など、どこまで具体的に取り組んでいるか確認することが重要です。
こうした取り組みは、方針宣言だけでなく、ISO14001などの環境マネジメント関連認証や、第三者評価付きレポートで裏付けられていることが望ましいとされています。
以下に製造工程と企業の環境配慮姿勢において、確認すべき項目をまとめました。
| 確認項目 | 例 | 参照先 |
| 環境マネジメント体制 | ISO14001取得、内部監査体制 | CSR/統合報告書 |
| 製造時の環境負荷削減 | CO₂削減、節水、廃棄物削減 | 企業サイト・環境レポート |
| 化学物質管理 | 低VOC、REACH対応 | 製品情報・技術資料 |
企業の姿勢に着目することで、サプライチェーン全体の環境価値向上につながります。
(4)従業員満足度も考慮する
SDGsに配慮した文具選定では、環境性能だけでなく、使用感や機能性、デザイン性といった実務面での満足度も見逃せません。
不便さや品質低下を感じる製品は、結果的に利用されず、廃棄量や追加調達コストにつながる可能性があります。
不安な場合には試用期間を設け、使い心地や業務への適合性を確認することで、継続的に活用される事務用品を選定できます。
環境配慮と働きやすさを両立し、従業員が自信を持って使える文具を選ぶことが、持続的なSDGs推進にもつながるでしょう。
3.SDGs対応の事務用品とは

ここでは、SDGs対応の事務用品の定義などをわかりやすく解説します。
(1)SDGs対応の事務用品の定義
SDGs対応の事務用品とは、原材料調達から製造・流通・使用・廃棄に至るライフサイクル全体で、環境負荷の低減と社会的責任などによってSDGsの目標達成を目指すオフィス用品を指します。
資源循環や脱炭素、労働環境の適正化、倫理的なサプライチェーン管理などによって、持続性の観点を追究できることが特徴です。
類似する概念にサスティナブルやエシカル文具、エコ文房具がありますが、SDGs対応の事務用品はこれらを内包しつつ、より広い意味合いを備えています。
| 用語 | 主な焦点 | 例示 |
| サスティナブル文房具 | 資源循環・環境・社会・経済のバランス | 再生材文具、長寿命商品 |
| エシカル文房具 | 人権尊重・公正取引・倫理性 | フェアトレード紙製品 |
| エコ文房具 | 環境保全・省資源 | 再生紙、バイオ素材文具 |
SDGs対応の事務用品は、これらの概念を横断的にカバーする総合的なカテゴリーといえます。
(2)SDGs(持続可能な開発目標)の意味と17の目標を簡単に説明

SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年の国連サミットで採択された2030年までに国際社会が共通で達成をめざす指標です。
「誰一人取り残さない社会」の実現を軸に、環境・社会・経済の三側面を統合的に改善することを目指しています。
主に環境問題が取り上げられがちですが、貧困・教育・健康・働きがい・イノベーション・まちづくり・気候変動・生態系保全・平和と公正など、持続可能な社会に必要な課題を多く取り上げていることが特徴です。
17の目標には、貧困や飢餓の解消、教育と医療の充実、ジェンダー平等、クリーンエネルギー、産業発展と技術革新、責任ある生産と消費、気候変動対策、海洋・陸域資源の保護、国際協力体制の強化などが含まれています。
現在、各国政府や自治体だけでなく、企業もSDGsを経営方針や調達方針に組み込み、事業活動の持続可能性と社会的信頼の向上に取り組んでいます。
参考:https://www.unic.or.jp/files/SDGs_Report_2023_Overview_Japanese.pdf?utm_source=chatgpt.com
(3)なぜ必要?SDGsが注目される理由
SDGsが注目される背景には、気候変動や資源枯渇などの地球規模課題の深刻化に加え、政府・自治体や国際機関による制度整備が深く関わっています。
日本では2030年に向けて「第6次エネルギー基本計画」や「グリーン成長戦略」により脱炭素投資が促され、企業にも環境配慮型調達や情報開示が求められています。
また、金融市場ではESG投資が拡大し、持続可能な事業運営が企業評価の基準となりつつあります。
つまりSDGsは企業の社会的責任を果たすだけでなく、中長期的な競争力確保の観点からも求められる取り組みです。
4.SDGs事務用品の導入が企業にもたらす効果

ここでは、SDGs事務用品の導入が企業にもたらす効果について解説します。
(1)資源循環への貢献
製造過程で生じる端材の再利用などの仕組みを備えたSDGs対応の事務用品を導入することによって、循環型社会に貢献できます。
たとえば、古紙を原料としたコピー用紙やノート、回収プラスチックなどの再生材を利用した事務用品の採用は、資源循環の好例です。
こうした製品を選ぶことにより、結果として廃棄物の発生を抑制し、限りある資源を長く活かす「循環型社会」の実現を後押しできるでしょう。
(2)長寿命設計によるコスト最適化
SDGs対応の事務用品は、環境配慮という観点だけでなく、企業のコスト最適化にも寄与します。
耐久性の高い素材を使用した製品や、部品の交換や修理が前提となった設計を採用したオフィス用品であれば、使い捨て型の消費から脱却し、長期間使用し続けられる点が特徴です。
利便性を備えた長寿命型製品の利用は、廃棄量の削減につながるとともに、製品生産に伴う資源使用やCO₂排出も抑制できるため、環境価値と経済価値を同時に高める選択となります。
(3)環境配慮調達によるブランド信頼向上
SDGs対応の事務用品を積極的に採用することは、環境配慮型の調達姿勢を示す有効な手段となり、間接的に企業ブランドの信頼性向上につながります。
持続可能な素材の利用や認証付き製品の選定は、コスト支出ではなく、企業が社会課題に向き合い、責任ある行動を取っていることの証明となりえます。
こうした取り組みは、投資家・取引先・顧客といったステークホルダーからの評価を高め、他社との差別化要素として機能します。
5.SDGs事務用品導入時の注意点

SDGs事務用品の導入でポジティブな効果を期待するには、継続的に機能させるための注意点を把握しておくことが大切です。
ここでは、SDGs事務用品導入時の注意点を解説します。
(1)誇張表現・曖昧なSDGsアピールは逆効果になる
SDGs対応を過度に強調したり、曖昧な表現でアピールしたりすると、いわゆるグリーンウォッシュと見なされ、企業の信頼性を損なうおそれがあります。
たとえば、「再生可能素材使用」と記載しながら使用割合が極めて低い場合や、回収・リサイクルプロセスが不明確な場合、実質的な効果が不明瞭になり、外部からの疑念を招きやすくなります。
そのため、外部に取り組みを示す場合には、素材の使用率、第三者認証の有無、再資源化プロセスなど、客観的に説明できる根拠を明確に示すことが重要です。
(2)調達ガイドラインと社内運用ルールを明確にする
SDGs事務用品を定着させるためには、製品選定の基準や使用・回収方法など、社内で統一された調達ガイドラインを設けることが不可欠です。
ルールが明確であることで、導入・活用の判断が標準化され、従業員一人ひとりが持続可能性を意識した行動をとりやすくなります。
また、運用状況を定期的に振り返り、改善点を見直すことで、目標に向けた効果を継続的に高めることが可能です。
6.まとめ
SDGs対応の事務用品とは、原材料調達から製造・使用・廃棄まで、環境負荷低減と社会的責任を両立する備品を指します。
選定時には印象ではなく、認証の有無や再生材比率、製造体制など客観的な基準で評価することが重要です。
また導入後は分別回収や再資源化の仕組みを整え、運用ルールも明確にすることで、環境配慮などの取り組みで信頼性を高める効果も期待できます。
まずは紙製品や筆記具、梱包材などから段階的に取り入れることで、スモールステップでも着実にSDGsを推進できるでしょう。